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ビジネス戦略策定[その1]

ビジネスを営み・勝ち抜いていくには、常に3つの命題: ビジネスを形成している顧客基盤・技術力・経営資源(ヒト・モノ・金・知識)を棚卸・検証すること」 ◆自社のコア・コンピタンス(競合他社が模倣・追随できない独自能力)を識別すること」 「それを支援するヒトと組織をいかにして創り上げるか」の答えを探究しなければならない。

それには、現状を真摯に捉え、問題・課題の打ち手・処方箋を編み出し実践するだけではなく、期限を切って ― ビジネスのリズムに違いはありますが、3年に一度程度 ― 、*綜合的なビジネス進展方向を抜本的に再設計することを求められる。

機ァ崗来に向けてやるべきことを明確にし、それに注力する」 選択と集中
供ァ峪てる力の全てを駆使し、お客様の多様で高度なニーズに応え、支持を獲得する」 深(進)化
掘ァ嵜卦分野・新技術に果敢に挑み、新規領域をリードする」 開拓・開発
検ァ崟莵堙蟷颪鮹簡櫃垢襦∪果としての収益力を増進させる」 利潤

事業ドメイン(海図)・指針(羅針盤)を具備し、どのように実現させるかの、“戦略策定(操舵)力”が問われている。

そこで、自ら考え、率先垂範には欠かせないビジネス・デザインの醍醐味、 企画 “想像” “構想” “創造” の結晶、戦略策定の枠組み、実践的な展開骨子を提示してみよう。

[一言蘊蓄]「ソウゴウの綜&総」 原語の意味は、「綜」:縦糸を上下させて、横糸を通る道をつくる ⇔「総」:糸を縦に纏めて一箇所を締めくくる。
まさに“縦横無尽”に戦略・戦術を織り成す ―― “臨機応変”の機動力 ―― 。

ビジネス戦略策定[その2]

枠組みについては、大きくは3つ「目標設定」「仮説設計」「実践」に峻別される。
先ず、「こうありたい」「こうしたい」という思い・ビジョン、哲学である。目標を達成するための「ミッション・基本命題:方針・重点課題」を掲げる。これが、「体質風土改革/求められる具体的な事業遂行力構築/収益力向上のためのマネジメント体系刷新」に取組むための道標となる。
次に、戦略を構成するコンテンツ作成・取り纏め・吟味となる。 R:調査・診断P&D:仮説設計C:コンセンサスA:行動計画策定 という手順をなす。

R:「自社のSWOT分析」「市場の構造分析」「競合他社の分析」
P:「自社の戦略ドメイン&コンピタンス」「ビジネス進展俯瞰マップ」「競合他社の評価・分析」
D:「マーケティング戦略仮説」「RM仮説」「競合対策R&D仮説」
C:「検証」「評価」「修正」
A:「行動計画策定」[戦略・戦術体系][教育コンテンツ][先進卓越事例 編集・発信]

顧客というビジネスの源泉確保・拡充を確実なものにするには、獲得すべき目標をキッチリ(分かりやすく・的確に)設定すると同時に、自社の現状を棚卸し、そのギャップをいかにして埋めていくかを考え続けることが求められる。この現状と目標を捉える尺度はあくまでも「ファクト(事実)」に基づき、客観的な視点を尊重すべきだ。
ファクトの集積:調査&ヒアリングについては、「社内」「主要(想定)顧客」「競合企業」「R&D現場」を多面的に組み上げていくことが肝要。近道・バイパス等はない。
ただし、Web社会故、事前にオープン資料・文献等を探索、下準備をしておくことは容易、労を惜しんではならない!
実体験で判ったことだが、専門の調査会社等を使って産業調査をする際は、発注者の問題意識・視野・力量以上の報告書は期待できないものだ。調査は予(あらかじ)め準備した設計の枠組み・仮説・シナリオに大きく左右される。調査のための調査、報告の既成事実づくりに終始していないかを反省しよう!

一連のビジネス戦略策定・評価点検については、『ビジネス戦略策定スキーム・チャート』試案として、「戦略仮説設計」「調査実施」「自社ビジョン or 中・長期計画俯瞰」「企業風土変革の道筋/戦略統合性検証」「戦略仮説コンセンサス」「行動計画策定」 ――― 個々のタスク毎にフォーマットを例示し、全体を統合・集約する「進め方」「ルールブック(ビジネス・デザインの手引き)」を用意できている。

ビジネス遂行

「日々追われるように忙しいビジネス遂行場面で、計画・予算との乖離幅、ビジネス単位の伸張率、シェア変動・・・などに一喜一憂し、日和見主義的( Timeserving / Happy-go-lucky )対処法で、やり過ごしていませんか?」

「用途・目的、取扱部署毎に都合よく編集した既存の管理フォーマットを踏襲、成り行き任せに事を運んでいませんか?」

継続性の大切さを否定しているわけではないが、胸に手を当てると、耳の痛い人も大勢いるのでは・・・。めまぐるしく、変化・流転しているビジネス・シーンの下、ドップリと慣性モードに身を委ねてしまって良いのだろうか。
現象をビビッドに体感しながらも 浮き足立つことなく、ビジネス遂行・フローの全体像を概観、構成テーマ・アイテムを網羅、相互の関係性を掘り下げつつ、潜んでいる構造的な変化を見つけ出し、改革ポイントを織り込んでいかなければならない。

ビジネス前線の情報収集は間近で顧客と接している営業任せ、戦略も営業が作成するといった状況も頻繁に見受けられる。現場・当事者故に感じること、見えることは値千金だ。しかしながら、自社・自身の見えているものだけからの発想では「リニア・延長線思考」からの脱却は難しい(できない・・・かも)と言わざるをえない。
何も営業部門に限ったことではない。関与する全てのスタッフがビジネス・スコープ(視野)を広げ、ビジネスを取り巻く環境(全貌)に視界を移して、ビジネスの現在を備(つぶさ)に点検してみて初めて見えてくる。

主観と客観、不易と流行を併せ見て真相に迫るには、俯瞰し、双方向で考察することが欠かせない。是が非でも励行しよう!

・・・・・・・
武田信玄「*風林火山」の旗ひらめく〜〜〜

[一言蘊蓄]出典:『孫子・軍争編』「其疾如風、其徐如林、侵掠如火、難知如陰、不動如山、動如雷霆」六句のうち四句の頭文字を取って旗印にしたもの

移動する時はのように速く、
静止するのはのように静かに、
攻撃するのはのように、
隠れるには陰のように、
防御するにはのように、
出現は雷のように
の意味。

開発営業
血涌き肉踊る・・・戦闘の最前線へ切り込んで行く「孤立無援の独立部隊」。

未踏分野(他社は既に参入の場合も)と言っても基本は同じ、「需要創造・顧客開拓」の道筋は、顧客像・顧客群を類型化して、網羅的に捉えることから始まる。個々の需要単位と向き合いながらも、市場全体とのバランス・偏り(濃淡)を自覚していなければならない。その上で、「需要( ≠ 市場)規模:クリティカルマス」「変容度合:スピード」「採算性:ベネフィット」を軸に優先順位付け(強弱)を施し、具体的に想定顧客単位・用途等“効用場面”に応じたシステム・設備・機器・サービスへ落とし込んでいく。

欧米の統計データによると「既存顧客維持に比べて、新規開拓は約5倍のコストがかかる」とも言われているので、投資と回収の側面では、短期で勘定の見合うものではないだろう。しかしながら、開発・開拓型の取組みを欠かすことはできない。ビジネス理解の鮮度を保ち、新たなチャンスを提供してくれるからだ。

景気の山谷で物量対策上、苦し紛れで編成する ―― というのは論外である。こんな付け焼刃で済む筈はない。既定方針として予算に組み込んでいれば自ずと体質化が進むものなのだ。

お客様は(他社にない)新しい取組み・視点・試みに関心を寄せている。先端・卓越・斬新 …… 先取の事例・案件をケーススタディにまとめよう!
時には現地にお連れして一緒に見学する …… というように能動的に働きかけていこう。ある意味コストに見合わない活動こそ、説得力が段違いになる。

“ビジネスライク”と別物扱いした(否定的な)表現もあるが、人間関係同様、「基本は実直に、新奇・変化に対しては好奇心旺盛に ―― 」を実践しよう!
お客様との距離を縮め、新しいモノ・コトを探求・学習する取組みに惹きこみ、信頼関係を深める。この積み重ねがビジネスをより磐石にすることに繋がっていく。

新規ビジネス開拓・開発

新規事業、事業開拓・開発 …… 企業にとっては大命題ながら、個々のビジネスそのものの多様性・専門性・独自性から、「その都度 誂える・設える」ことしかないのが現実なのだろう・・・か?

華々しく、打ち上げられるものの、先細り・・・。事前の準備も整わぬ中、見切り出航で・・・。かなり無手勝流に、場当たり的な取組みになってしまっているケースが多いように見受けられる。

「新奇に出くわす・新規に取組む」となると、人は「個」の単位は勿論のこと「組織」となればより一層抵抗を示す傾向を拭い去れない。知識・既体験が通用しないわけだから、一からの出直しだ。

そこで、多種・多様な形態のビジネスではあるが、前提となる留意ポイントを多面的に捉えた上で、通底する勘所をおさえておこう。

事業企画で陥っていけない症候群

概して新たな事業企画、新事業開発に臨む際には、根本的なところで技術「シーズ」指向が強いもののようだ。研究開発部門で生み出される技術をいかに市場開発に繋げるかといったスタンスを取ることが染付いている。一方、お客様との折衝場面で出てくる新事業テーマ「ニーズ」については、即物的な対応に止まらず、取り巻く関与者全ての学習が必要となり、大変で多大な労力と時間を要す。

そんな背景を踏まえて、仕事のプロセスを図解きしてみると、越えられない壁・図式“ Paradox 逆説 ”が見出せる。

一般には、“ 技術:「製品化」の開発方向:イノベーション = 『研究・技術革新』(R&D) ”見極めに力点が置かれているように見えてならない(また、この時点で停止してしまっている場合も見受けられる)。
肝心なことは、対極にある“ 事業:「事業化」の開発方向:マーケティング=『需要創造/顧客開拓』 ”の道筋を明示していくことの筈。ところが、逆転してしまっているのでは???・・・。

技術・ハード・システムと“ アイデアを形・モノにする ― 見える製品からの ― 発想 ”を優先するだけではなく、お客様の活用場面での“ 効果・効用(言い換えれば顧客満足) ― 解決策・コトへ ― ”を軸に、組み上げていくことこそが求められている・・・のかも?

事業化組立て方向[その1]

大競争時代に突入、“横並び”に営んできた事業活動は業界・業種のバウンダリィ(垣根・境界)・ボーダー(際・境)が低くなった。有望・成長分野へは新規参入が犇き、既存分野についても“サード・パーティ”と称される新興企業群が現れ、最低限の事業テリトリーを守っていくことさえ脅かされている。

企業は、このビッグバンとも呼ばれる新秩序形成の渦の中で、これまでとは一線を画した「ビジネスモデル」再検討・再構築を求められているのだ。

通例として技術(シーズ)指向が強いビジネスでは、自社の研究開発・技術部門での基礎・応用技術から生み出される差別化技術をいかに市場開発に繋げるかといったスタンスで取組むことが極めて多い(実は競合もいつでも追随できる)。そして必然として、経営資源の全てを社内に抱え込んでしまう。

このような『リニア Linear (延長線 ― 独り善がり ― )思考』ではシェアを奪って打ち勝つことはできない。むしろ、 顧客のハード・システムの運用場面での課題に立ち返ったサービス視点で組み立て直す」 ◆機能別に括ってEMS( Electronics Manufacturing Service )に代表される新たな選択肢・アウトソーシングを活用する」 「牙城深耕・開拓/ドミナント戦略(領域・地域重点主義)」 他の打ち手を綜合的に勘案『スパイラル Spiral (渦巻き ― 協働で ― )思考』して、コア・コンピタンスを磨き上げ、将来の投資を担保する収益確保(キャッシュフロー)を図らねばならない。

何から何まで全てという発想は打ち捨てて、外部から強さを取り込み、優勝ビジネスを培う。「効率化」だけではなく、「付加価値(独自の顧客提供価値)」を高め、競合が模倣・追随できないステージに引き上げよう!

事業化組立て方向[その2]

今や、「弱い」「足りない」「時間がかかる」「強さを増す」などの対応を外部に求めることは容易な環境になってきた。先んじないと勝負は有利に競えない。決断と構想・実行力が問われている。

ただし、これまでのフルセットでの抱え込み解消を急ぐ余り、肝心要の強みを形成している経営資源を切り離してしまう愚だけは冒したくない。
それを防ぐには、「ビジネスの構図(設計図=ビジネスモデル)」に照らし、「いかに己を知っているか」にかかっている。

また、前に引用したメタファ「変化 Change は機会 Chance を生む(チャンスに繋がる)」 G −C = aboo 「タブーを払拭しろ!!」を再度確認しておこう!

お客様、市場、業界、自社で初めての取組み、タブー(聖域)の裏に前人未到だからこそのチャンスがある。アイデア(着想)を殺さず、シナリオ・ストーリィ(構想)に仕上げ、新ビジネスを成就させよう!

事業化組立て方向[その3]

‘新奇’‘新規’故に、仮説立てて取組む以外に術はない。調査対象そのものがこれまでには存在しなかった(カテゴライズできない)のだから・・・。

かのドラッカーもその著書の中で、「考えてもいなかった市場で、考えてもいなかった顧客が、考えてもいなかった製品やサービスを、考えてもいなかった目的のために買ってくれる」と述べている・・・。

「寝ても覚めても思いを募らせる」「無関係・異質・異種を、関連・交配させてみる」「ゼロから、発想し直してみる」・・・。まさに“ 偶然のひらめき Serendipity ”である。

一方で現実の問題として、 新規顧客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかる「1:5ルール」 顧客離れを 5% 改善すれば、利益が最低でも 25% 改善される「5:25ルール」 経験則として留意しておこう。

新事業企画&開発の実際[その1]

「企(くわだ)てを、画(えが)いてみる」・・・アイデアをビジュアル化するには、最初から難しく・詳細なアプローチをする必要はない。
「事業化シナリオのラフ・ドラフト」 ⇒ 「事業企画開発( = 設計)書」と落とし込んでいこう。外せないのは、アイテム相互の関係・全体での整合性を常に問いながら・・・である。

【事業化シナリオのラフ・ドラフト】
.基本認識(変化の翻訳)
.最終的な到達イメージ
.基本戦略
.事業化のための克服課題
.事業化方式
.コンセプト
.ユーザー・ベネフィット

先ずはキーワードを合成、仮置きで構わないから「タイトル」を決め、背景・兆しの要件を「基本認識」に列挙、そしてアイデア・構想の核心となる「コンセプト」、「ユーザー・ベネフィット」を「最終的な到達イメージ」と同時進行で対照させながら書き下ろし、「基本戦略」として枠組みを固め、「事業化方式」と「克服課題」をセットで記述していく・・・。

ヒントは、全体を貫く着想の切り口をメタファ(隠喩)として据えるとやりやすい・・・。

新事業企画&開発の実際[その2]

【新事業企画開発(=設計)書】

[市場環境]
1. 規模と経済性
2. 顧客分布
3. 競争(参入障壁)
 

[基本戦略/目標]
[自社の競争力]
1. ポテンシャル
2. その利用可能性と強さ
3. 本業&シナジー効果

[構成要件]
1. コンセプト
5. 事業目標
2. 戦略フレーム
6. 投資と収益性
3. サービス・ライン
7. 事業推進体制
4. 事業化方式
8. 開発スケジュール

[マーケティング施策]
1. 商品
2. 価格
3. 流通・営業
4. 広告・宣伝・販促
 
[イノベーション施策]
1. 製品開発
2. 市場開発
3. 設備投資
4. 開発行程表

察しの良い方は、既におわかりだろう。“新”と断わっているが、よくよく眺めるとまさに事業計画・事業設計の基本形に他ならない。流転する石と苔の譬のように、瞬間を切り取れば静止した状態、苔生した石を拭えば原型が現れる ――― 拙速にならないように!

MOT[その1]

MOT( 技術経営 Management Of Technology )が日本復活の錦の御旗として一躍ブームになっている。
だがこれは、情報・知識の源流に遡れば、勉学のアプローチ:[理系/文系]、学問のフィールド:[自然科学/社会科学]、脳の構造:[右脳/左脳]―― 事業の核心“ Research & Development ”:“ Innovation ” × “ Marketing ” ―― と 対極融合 であって、MBA( Master of Business Administration )主役交代の脈絡ではない。

変化が常態化した今、大変革を求められる社会の要請として、「モノづくり強化」「技術立国」「ハイテク優位」等の日本独特の政策的な観点からの企てなのだろう。核心はヒトの考える力を鍛えるために、異なり違うモノ・コトの垣根を取り払い、あえて融合させ、化学反応を起こそうという取組みに他ならない。

もう一度、「日本のカイシャの問題構造」と「英語で解明 ビジネスフレーム」≪世界観・時代認識≫を読み返してほしい。

経済成長の軌道で、日本のカイシャ( = 社会)の組織・階層構造に、「分業・専業化」が刷り込まれ、そして成功体験の中で呪縛となった。組織の肥大化が、大企業病に代表される症候群を生み、「ここからここまでは自分の仕事・領分・・・、我関せず・・・他人任せ・・・」悪しき暗黙の行動規範を育んだ。
この悪弊が大競争に晒され、ベンチャー・ビジネスの勃興と相俟って、いま人材不足を呈している。

MOT[その2]

自身一人で事業を俯瞰、構想・設計・開発・運営できる「自己完結(充足)能力」が、今こそ求められている。

そこで、これまでの文科系MBAアプローチ(大学を理系で修めたヒトが執るケースも … )ではなく、理科系発想に基づく早い時点からのビジネス・デザイン&マーケティングの Know-how & Do-how を修得することこそが、MOTの本懐なのである。

しかしこれも日本の特殊事情か・・・? ――― 。
欧米から導入された用語の意味・意義から判断すると、すでに埋め込まれた考え方・DNAとして「統合・同期化」した図式が読み解ける。個人の出自ではなく能力(考え・判断する力)が拠り所となる職業意識の欧米事情では、当り前なのだろう。

すなわち、事業の推進力は、R&Dそのもの、その双発のエンジンMarketingInnovation。このInnovationを起(基)点に考察するアプローチ(もう一つの揺さぶり)としてMOTを梃子に、エンジン( Engine = 駆動装置 )、まさにエンジニア( Engineer )を主役の座に据えようとしているのだ。

顧客との関係性[その1]

巷間、自社の存在を指して「業界で何番目・・・」という括った言い方が通り相場になっている。
しかしながら、これは笑止千番 ――― お客様側の視点で思い巡らせば、これほど失敬・無礼な表現はない。
とりわけビジネスのバリューチェーンの中流域、“ 川上 ⇔ 川中 ⇔ 川下 ”相互に支えあって成り立っている関係においては、“ 運命共同体的要素を内包している ”故に、いつどんな時でも「購買・取組関係を維持しているお客様」にとっては、1ないし2 ―― 少なくとも将来に向けての「価値尺度」になっているに違いないからだ。

顧客との関係性[その2]

ところで、その価値尺度も大きく変わってきた。

これまで通り「スケール(量:額)Scale ― 絶対額・伸張率・シェア(全部を足して割った数字) ― 」のみを尺度にランキングをしているとしたら、時代錯誤に他ならない。なぜなら、大競争に突入した今、売上額やその伸張率、シェアの多寡は必ずしも収益を保証してくれるものではない。

むしろ、お客様購買実績の背景事情と適合性、双方の力関係・戦略性を Win-Win 図式で掘り下げる「スコープ(質:利益)Scope ― 収益構造・採算 ― 」をいかに深(進)化させられるかにかっかっていると言っても過言ではないだろう。

「戦略性」と「機動力」を縦横無尽に発揮するには、大きな組織(図体)よりも、元気で活発な結束力のあるスモール・カンパニー(筋肉質)にアドバンテージがあるもの。いかに顧客志向で事業運営のカテゴリー及びルールを組替え直し、ビジネス遂行能力を強靭にできるか、これこそが焦点である。

顧客志向を掴む方法[その1]

長く続いた成長軌道には、押し並べて「スケール:規模の経済性」が重要視され、売上高の伸張に利益はついてくると考えられていた。
そしてTQC・TQMに代表される管理は、Q(品質)C(コスト)D(納期)を指標に、現場・現業が対象だった。

それが一転、低成長・停滞期に入り、厳しい競争環境下の開発場面で、かつては購買・資材といった調達もしくは運用現場との取引で済んだものが、作業研究・生産技術・研究開発といった中・上流域への取組みに、扉を開かなければならなくなった。

これまでは、割当・帳合といった慣行を連綿と守っていれば何とか凌げた。が、これからは、より顧客の組織の懐へ飛び込んでいく『折衝力 Face to Face 』 ―― 特にその視界・視野・視角といった「スコープ:ビジネス理解度合」が重要視されるようになってきたのだ。

兎にも角にも「いま・今期の売上高・金額の多寡・伸び率」といった一元的な尺度を追い求めるのではなく、「来期・将来の展望・採算」へと視座・取組み姿勢をシフトすることを求められている。

顧客志向を掴む方法[その2]

ここでは、自社が提供する商品・サービスと顧客・ユーザーのビジネス・事業戦略の結節点として、フロントライン(第一線 ―― 何も営業だけではない。顧客と直接・間接に対応する研究開発・技術・サービス・メンテナンス部門もしかり ―― )の「対話」「理解」「問題提起」「解決策提示」等 …… 全人格的な他には代え難い『人間力』に負うところが大きい。

企業の能力ベースとなる「コア・コンピタンス」は技術・ノウハウ、もしくは顧客基盤とされるが、それは煎じ詰めれば個々のインターフェイスに位置するヒトの能力「コンピテンシー」に依拠するのだから・・・。

まさに顧客とビジネスに臨むフロントラインの折衝・交渉場面での「顧客の営むビジネス理解」「顧客のビジネス戦略実現」「関係深(進)化」への取組み『インテリジェンス(課題翻訳・解決力)』を求められている。

顧客分布と収益構造[その1]

顧客別売上実績を上位から順にリストすると、20%の数で、80%の量をカバーする ―― いわゆる「20・80ルール」は、収益・採算の構造を言い表してはいない。
例えば、粗利の現実は「大口アカウント vs ザラ場」「物量 vs 利益」は逆転していることも多い。すなわち、「全体値(数量・額)・構成比(率)・進捗(経年変化)」で個別に確認しない、括ってしまった傾向値は何ら意味をなさない(むしろ悪弊でしかない)。

“抽象”→“普通”→“固有”名詞と需要家単位をカテゴリーで捉えて解析を試みてこそ、初めて顧客と営むビジネスの実像が見えてくる。

この意味で利益計画を検証すると、改めて危うさを感じてならない。
受注・売上は管理上セグメント化している単位に分別し、標準的な利益率(傾向値)をかけているのが実態だろう。分子・分母を個々に最終単位に落とした利益で積上げていなければ、単なる絵に描いた餅(ドンブリ勘定の概算方式)に過ぎない。

顧客分布と収益構造[その2]

むしろ傾向値としてベンチマークすべきは、マクロで捉えなければ見えてこない指標である。

例えばエリア・マーケティングでは、レーダー・チャートを使ってテリトリー(商圏)の需要家分布状況を検証することが挙げられる。3〜5年の中・長期計画の節目の時期にスタッフが実施し、営業部門とは一線を引く(営業現場に負担はかけないが、アラームは発信する)ことにも留意がいる。

スタッフと現業部門との役割分担は明解に仕分けしておこう。どうも現場任せ・丸投げになっているように思えてならない。

顧客分布と収益構造[その3]

ところで、統計については、かなりアレルギーがあるようだ。各種の指定統計は投票することが目的化してしまい(投票集計部署と活用部署が違う)、貴重なデータ・ソースとして活用が図られていないように見受けられる。
統計数字を投票するためのみに算出しているとしたら ……… 宝の持ち腐れなのでは??

ビジネス戦略の意思決定を支援する指標として加工・編集して活用を図らなければ、課題克服・問題解決の事実を読み解く活動を怠っていることになりませんか ……… ?

世界レベルでは国連のHS統計に代表されるように輸出入(製品・投資)は概ね整い、主要国は工業・商業にわたって受注・生産(出荷)・在庫・投資について品目別・業態別に、業界毎には各工業会の自主統計が整備されている。

マクロ経済・産業のチェックはエコノミスト・アナリスト任せにせず、少なくとも自ら関連する産業については構造的な変化・変容を掴もう! ――― 「魂は細部に宿る」ものの、「俯瞰しないと精粗・濃淡・重心の移動は見えてこない」

「利益マップ」で自社ビジネスを解明

ここでいう「利益マップ」とは、「当該企業を構成する各事業セグメント、事業を構成する各機能セグメント、そして重要な新たな軸“顧(個)客と顧客群セグメント”で分解し、その売上高、コストと利益の分布を模式図化したもの」である。

この利益マップにより、どのセグメントで利益が生み出されているかという点が初めて明らかになる。こうした視点はまさに盲点と言わざるをえない。というのも、これまでは(極論に聞こえるかもしれないが)メーカー及び商社は、生産品目・取扱商品での“ドンブリ勘定”的な管理がなされ、どのカテゴリー(顧客群)で、どのお客様(個客)から、いくら儲けが出ているのか( Make Money )を把握することを蔑ろにしてきた。売上伸張が利益を連れてくるという神話の成せる所業だ。

したがって、これまで多くの企業は、生産を中心とする合理化・効率化・設備の改善、飽くことのない技術革新を図り、高品質の製品を低コストでつくること・流通させることを追及してきた。
また一方で、商品や事業の強い条件をつくるべく多面的なマーケティングを展開してきた。

にもかかわらず「収益性」が低く底這い傾向を脱し得ないのが現実なのだ。
根本的な問題は何なのでしょうか?
自問自答してみてほしい!

顧客シェア主義

市場シェア至上主義 = 売上拡大主義(シェア・売上を伸ばせば利益は後からついてくる)から脱皮しよう!

製品・商品を唯一の尺度として捉えていてはいけない。顧(個)客を基(起)点に、「自社・事業の存在意義(=顧客支持率:顧客シェア)」を問い直し、計算・管理制度そのものを再設計しなければならないことを覚悟してください。

ビジネス構造を理解するには、使い慣れ・染付いた「生産(製造)シェア」ではなく、「顧客の発注構造」「その背後にあるニーズ&シーズ」を捉えることを原点に、関与者間の距離・力学 Dynamics を勘案することこそが求められている。

R&D[その1]“モノづくり”が要

業態を問わず、全てにアウトプット「製品を売る(商品化)」“ ハード(+ソフト) ”局面は、好むと好まざるとに関わらず、必然として「役務提供(生涯価値)」“ サービス ”のステージ ―― スループット(プロセス)にユーザー・関与者を誘引・参画させる「技術を相互に利用し合う、開かれたプラットホームを提供すること」 ―― へ進化していく。

電子デバイスのケースで例示すれば、「 “ 単品 ”単位で在庫している標準品」 ⇒ 「部品を組合せキットにした “ コーディネート”」 ⇒ 「ある機能を纏め上げモジュールに仕上げた “ カスタム仕様 ”」・・・とステージ・アップ。

双方の関係を 「取引」 「取組」 ⇒ 「パートナーシップ」へと“深化×進化”させる。

[プラットホーム]繋がりで、秀逸なアニメーション『プラットホームは知っている』by 滋賀県 を見つけたので、どうぞご覧ください!

http://tsdb.shiga-ec.ed.jp/data/heiwa/kokai/anime2.html

R&D[その2]主役は“エンジニア”

産業の進展に伴い、日本のモノづくりの現場は、「労働集約型」から「知識集約型(×装置)」産業へ交代しようとしている。代わらないのは、いつの時代でも利益の源泉はあくまでも「製造 = モノ(・コト)づくり」からである。本来、付加価値や利益を生み出す肝は、遡れば製造(生産技術)しかない。なぜなら、管理部門などの支援業務は勿論のこと、研究開発、設計や営業・チャネル活動も、その他の機能は全てコストの塊に過ぎないからだ。

「モノづくりは原価というよりも、ビジネス(営業)の原動力」という観点こそが大切なのだ。

これはとりもなおさず、モノづくりのための技術・テクノロジーの最先端:フロントラインにいる皆さん自身が主役「ビジネスの架け橋役」だという根拠 ―― 産業・インダストリーのエンジン(駆動装置)は、まさにエンジニアなのです。

そのために、トップ・マネジメントは、モノづくりの深(進)化に邁進できるよう正確・明解・迅速な採算管理と評価・報奨の仕組みを整える。スタッフは、役に立つ支援業務に知恵を絞ることに尽きる。

手段と目的、主役と脇役を履き違え、的を外してしまってはダメ・論外だ!

R&D[その3]テーマ・スクリーニング

Research シーズ 『研究:よく調べ考えて真理を究める』は「発散型」、Development ニーズ『開発:新規を考案・実用化する』は「収束型」と、対極にある。

これを連結・成就させるR&Dプロセスには、段階毎に特有の障壁が横たわる ――― 研究 ― 開発 の間の障壁を“魔の川”、 開発 ― 事業化 の間を“死の谷”、 事業化 ― 産業化 の間を“ダーウィンの海”と呼ぶそうだ。

かつて‘千に三つ’とか‘健全な赤字’等と傍観するような言回しさえあった研究開発は、その方向性・選別において経済合理性を問われている。漠とした“純粋な未来技術の追求”、もしくは“事業展開・進展上の必然から”といったスタンスは許容されなくなった。

自社の技術の強み・弱みを投影、培ってきた顧客基盤と整合させ、事業戦略に合致したものでなければならない。事業領域の定義を逸脱しないことが不可避となった。
一方で、産学官連携や地域産業クラスター活動などの社外連携は増えているものの、単に“新事業意欲を鼓舞する(起業家精神 Entrepreneurship を育む)” ためといったものは、「社内ベンチャー制度」等の別枠で取組むようにもなった。

「市場」「技術」「事業」の3軸で、ライフサイクル毎に各々の定石を検証しながら・・・、各軸の評価項目は、必ず、市場全体、想定顧客・競合との対比で捉え、自社のご都合主義に陥らないように・・・組立てよう!

モノづくり

モノづくり・・・とは?――― 検めて自問自答してみた。

先ずその定義だが、製造や生産といった「製品を造る」「生(う)む・産(う)み出す」ではなく、技術を売る」という捉え方に、深・進化を遂げつつある・・・というのが実感だ。
そして必須の核になる技術は、大胆に言い切ってしまうと、生産・検査・設計の3点セット

ハード→ソフト→オペレーション→マネジメントとITがいくら進展しようとも、現場・現業での創り込み・不断の刷新(改善)活動を抜きにして完成度は上がるものではない。人(知恵)の介在なくして、完璧なシステムなど作り得ない。

“価格”が勝負の産業では、製造・非製造を問わず、調達・製造・販売を唯一無二となった世界市場で最適地を選別、サプライ・チェーン全体を勘案しなければ生き残りさえ難しくなってきた。
一方“技術力(非価格競争)”が勝負の場合は、モノ・ヒト・技術に、考える・科学する力が打ち込まれ、独自ノウハウ・ドウハウとして培われ、ブラックボックス化された時に、他社に追随を許さない高い価値を生む。
R&Dに賭ける企業風土・文化、人づくり「DNA」継承こそが、その核心だ!

R&Dは、技術者・エンジニアが専従する「研究開発」は勿論のこと、ビジネス理解を深め・関与者との切磋琢磨を励行する全てのメンバーが対象であることは言うまでもない。

シナジー[その1]

シナジーとは、経営諸資源(人・モノ・カネ・情報)の利用に際して、単なる合計よりも大きな成果を生み出すことを意味し、「相乗効果」と訳されている。

本来 シナジーは、販売、生産、投資、マネジメントといった様々な職能領域にビルト・インでき、新たな製品/市場/ビジネスに進出する際に、その“求心力”「内側(内向き)論理」に関して、考慮すべきものだった。

それが、昨今のビジネス環境変化に伴い、新製品・市場参入の他に、業務提携・合弁、企業合併・再編等、“遠心力”「外側(外向き)論理」としても広く使われ始めた。

事の本質を見誤ると、そこには成果を伴わない結果が待っている。

シナジー[その2]原点(典)

辞典によれば、本来、シナジーの意味は、筋肉や神経などの結合された活動または作用のことである。
したがって、企業戦略においてシナジーを使う場合、ポートフォリオ(事業単位)の違う2つ以上の事業を結合させる時に、個別の総和より以上の有利な成果を生み出すことを意味する。

そもそもは、アンソフ『企業戦略論』1965によって、事業ミックス(ポートフォリオ)検証・展開のキー・コンセプトとして提唱され、.轡淵検次 Synergy ) 共通関連性( Common thread ) G塾魯廛蹈侫ール( Profile ) ざチ茣超の一般特性( General condition ) の4つで1セット、戦略構築ポイントの第一番目に採り上げられたものだ。

企業とその企業の新製品・市場参入の適合特性に関するもので、企業が新製品市場へ参入することによって“ 2 + 2 = 5 ”となるような結合効果の測(定・尺)度とし、以下の4つのタイプを挙げている。
販売シナジー( Sales Synergy ):製品が共通の流通径路・倉庫などを利用するときに生じる
オペレーティング・シナジー( Operating Synergy ):共通の学習曲線等による間接費分散によって生じる
投資シナジー( Investment Synergy ):工場や原材料などの共通利用によって生じる
経営管理シナジー( Management Synergy ):ある経営管理者の専門知識を他の経営管理に生かせることによって生じる

シナジー[その3]甘い罠

当然 シナジーには、プラスとマイナスがある(英語表現では Synergy相乗効果 / Anergy 相互マイナス効果)。にもかかわらず、一般にシナジー(相乗効果)というとプラスをイメージ(想起・連想)してしまう。とりわけ、産業の境界がはっきりしないもしくは変化している時、新しい領域における共通要素として有用に見せるマジック・イリュージョンのように使われているといっても過言ではないだろう。

◇ 「相乗効果」の心地よい響き(よいトーンでのみ用いる)も、結果はプラスだけでなく、当然マイナスもある
◇ そもそも自立(律)を基本ルールとするSBU方式の事業運営(ドメイン・競争関係定義)には合致しない
◇ 従来多事業を擁する企業内部(多角化勘案)の論理だったものが、大競争時代に突入し、企業合併のようなケースでも混同して使われている
◇ その際は、検めて各社のコア・コンピタンスに代表されるような、新たな価値軸(顧客満足)で経営資源の棚卸が確実になっていなければ、画に描いた餅に過ぎない

シナジー[その4]今日的意味

一つの企業が多くの戦略事業単位(SBU)を有するとき「その事業単位業績の単純な総和と事業クラスター全体の業績の差」が事業シナジーである。

このように捉えると、1+1が2より小になるマイナスのシナジー(英語表現では Anergy 相互マイナス効果)という場合も起こりうるわけで、いかに適切な事業の組合せをすべきかという戦略的配慮が必要になってくる。特に多角化では、この事業シナジーをいかにプラスに高めるかが鍵となる。

今日、事業シナジーを生み出すメカニズムは4つあるとされる。
第1は、資源や活動が事業間に共有される場合で、例えば多角化事業間でチャネルやセールスや研究開発が共有できれば規模の経済が得られる。
第2は、共有されないまでも研究開発などで得られた副産物が新規事業に派生的に使える場合である。
第3は、知識とスキルが共有できる類似事業を有する場合で、逆に、労働集約的事業と資本収集的事業を同時に運営するのではマイナスのシナジーになってしまうだろう。また、企業文化風土の違いも大きな問題となる。
第4の事業シナジーは、イメージの共有化(ブランド、CI等)によるもの。しかしイメージの共有は、優良イメージ事業と劣位イメージ事業を組み合わせる多角化になった時、マイナスのシナジーを生み出すことも多く、注意を要す。

このように、多事業を持つ企業の運営には、シナジーをもっと深く解明することが肝要なのである。

シナジー[その5]過酷な市場原理

昨今の産業再編:「合従連衡」渦中での合弁会社のシナジーとは?
合併による事業統合の現実:そのままシェアは足し算にさえならない??

コモディティ( ≒ コンベンショナル:普及品)なビジネス領域(成熟市場)では、この数年間で例外なく合従連衡が常識になった、異論のないことと思う。遅ればせながら日本でも、今やこれまでの護送船団・ケイレツの図式は瓦解し、2大リーダー企業グループへの集約・再編が進んでいる。
しかしながら、事業統合での業績成果は、シェアも、収益性も単純な足し算というわけにはいかない。これを契機に、ゼロベースで刷新したビジネス構図を精査し、生殺与奪権を握るお客様を起(基)点に、合弁・合併企業グループの存在意義を問い直さなければならない。

例を挙げよう。大企業の一部門として展開されているある業界<業務用設備機器>で、第1位A社が3位のC社を買収した。首位のメーカーが第3位を傘下に入れたので、当然シェアもA+Cとなり圧倒的なシェアを確保、リーダーとしてのプレゼンスを磐石にし、規模の経済性による収益好転を目論んだものと推察される。しかし、現実は鎖に非ず、従来限界利益メーカーと目され離れた4位・5位のD社・E社が一気にシェアを上げてきている。
このケースは典型で、関与者相関の力学の重心が変遷しているとの理解・ウオッチが本質的に欠けている。中核に位置する顧客群の「バーゲニング・パワー(購買支配力)」が強大な環境では、生産者・供給者論理の予定調和は通用しない。したがって上位各社は押し並べてシェア・利益双方を落としていくことになってしまった。一方の一部門を売却したC社は、その資金を業界の違うK社の事業買収<住宅>に投じ、ビジネス・カテゴリーを読み替え、来るホーム・システム・機器・部材&ネットワークの統合ビジネスへの布石を打った。

ここでの教訓は、大きく業界が再編される際には、進むべきビジョンと具体的な行動計画を持たない(予定調和を狙う)と、お客様から振い落とされかねないということになる。既存の事業領域で収益を高めるには、これまでの実績 = お客様資源を資産化して掘り起こし、「他社に浮気しないビジネスモデル」を創り出すしかない。新規領域では、新たな戦略ドメイン(戦う土俵)を設定し、他社が追随に時間がかかるようなコンセプト・行動計画を創り込む。
すなわち、業種や業界といった縦割りでの横並びを捨て、「新たなカテゴリー(例えば、全体に網をかける)」を定義するか、総合力(様々なシナジー・ポテンシャル)を活かし「成長分野で先頭を走る」に尽きるのだろう。

アライアンス[その1]その背景−1

企業同盟・提携、合従連衡、M&A ――― 大競争と呼ばれる時代を迎え、耳にしない日はないといってもいい。そこかしこで合併・買収が行われ、会社の名前は変わり、事業は再編されていく。業種・業界を越え、日本では起こりえないとされていた敵対的TOBもマスコミを賑わすようになった。
しかしながら、諸外国とは異なり、日本のビジネス風土では、未だ日が浅く、遅きに失した観もあり、本当の意味で洗礼を受けていないのかもしれない。

マクロで世界経済が停滞した1970年代後半、それまで覇権を握っていた国々は大不況に見舞われ、大改革を迫られた。国家存亡の危機とは言い過ぎかもしれないが、国際競争力という基準で相対的な力を殺がれる事態に至ったのだ。先駆けとなったのは、“ビッグ・バン”と呼ばれる官業改革が吹き荒れたイギリス、日本の攻勢で産業構造におけるオールド・エコノミーが音を立てて瓦解したアメリカだろう。
アメリカでは、従前より企業成長の手段として一般化していたが、ECからEUへと統合を射程にブロック化が図られようとしていたヨーロッパでも、1989年ベルリンの壁崩壊、1991年ソビエト連邦消滅・・・を契機に、堰を切ったように全体が巻き込まれ加速していった。

アライアンス[その1]その背景−2

規制緩和とIT革命により、金融や物流・流通が大きく改革に舵をきった。経済活動がボーダレスに進展する渦は誰にも止められない。これは、市場や経済を単一地域で自己完結・収支均衡させるかつての国家経済モデルの終焉を意味していた。唯一無二となった世界市場に入り乱れて、経済活動単位すなわちビジネスの優劣・競争力が生死を分ける鍵となったのだ。素早く変わった・変えた企業が生き残り、勝ち抜いていける ――― 弱肉強食を伴い適応競争時代が到来した。
欧米では、逸早く試行錯誤の経験を積み、集約・再編が図られ、種々の方法論を確立した。世界に冠たる覇権企業の大半は米欧企業であり、業容・規模・収益力は日本とはかけ離れて高い。ニュー・エコノミーで先頭を走り、更にスピードを上げている。

一方の日本はこの間、1985プラザ合意、1990日米構造協議と続き、内需拡大を中心に据えた社会インフラ整備に傾注、地価高騰と相俟ってバブルへ突入していく。1992年にバブルが弾け、暗黒の10年が始まるのだが、この時期は基礎素材系メーカー、商業・流通、ロジスティクスと改革が先行した分野もあったが、基幹産業の加工組立系メーカーの動静は鈍いまま、産業の空洞化を叫ばれながら、内向きの経営スリム化に専心していた。
それが一転 商法改訂・国際会計基準採用のタイミングが重なり、やっと21世紀を跨ぐ時期になって、我も我もと一斉に始まった。かつての常識では想像も及ばない財閥を襷掛けにした合従連衡すら当り前になっている。縦横に強固に組み上げられた“横並び”“棲み分け”の産業ヒエラルキーは、業種・業界単位 共存共栄で数多くの参入者がひしめく「リーダー/チャレンジャー/ニッチャー/フォロワー」ピラミッドを縦に割って、2大リーダーとニッチャーへと2分される構図に様相を変えた。

アライアンス[その2]昨今の動静−1

最近では、いったん決まった連携に綻びや破綻が生じ、白紙に戻す事例も散見されるようになり、混沌としてきているが・・・。
何が起こるか判らない、すっかり様変わりしてしまうビジネス情勢だが、本来の戦略性という視点で、あえて基本の定石を確認した上で、将来の進展方向を勘案する際「必須の選択肢となるアライアンス」を描き出してみよう。

先ずは基本パターンとその定石を忠実に追ってみよう。

競争戦略では、「競争の場(土俵)」に当たる市場の明確な規定と、その状況確認が先ず為すべきことである。その市場に「どの程度の投入経営資源を有する競争者がいるか」がわかると、その対象市場内での自社事業の「地位」が明らかになる。競争の武器は経営資源のみのため、この経営資源の相対的地位が競争戦略の原則を決める基礎になる。例えば、相撲の勝負でも、その体力や技量に応じて「型」が決まるように、勝つ定石が自ずと決まってくる。
量/質ともに最大の地位を「リーダー」(相撲の横綱格)、量は大だが質がリーダーより低い「チャレンジャー」(三役クラス)、量は小だがそこでの質が高い「ニッチャー」(三賞候補)、量質ともに低い「フォロワー」(下位力士)と命名される。

アライアンス[その2]昨今の動静−2

競争の相対的位置が決まると、その地位に応じた「競争原則(セオリー)」が導き出せる。各地位はその持続的競争優位を図るために、どんな目標を狙うのが合理的か、その目標達成に向けて、どんな戦略方針、競争対抗ドメイン(優位活動領域)、政策定石に依拠すべきかが、明らかになる。
例えば、リーダーなら、最大の資源保有者故に、市場内の望ましい目標全てをねらい、全方位の戦略方針の基に、事業コンセプトもしくは顧客理念をドメインとして設定し、政策定石は周辺需要拡大、改善同質化、非価格対抗を軸に競争するのが適切である。以下、チャレンジャーは市場シェアを狙って差別化に徹し、ニッチャーは利潤と名声・イメージを求めて集中化、フォロワーは生存利潤にかけて模倣化を原則とする。
将棋や碁にも定石があるように、競争の世界は、より長期視点で見ると合理的な「セオリー」「型」が存在するものである。知っていれば必ず勝てるという保証はないが、知らねば(慢心・見過ごして考えないで済ますと)真っ当なゲームはできず、いずれは負けてしまう。しかも、知っているもの同士の競争なら多様な「選択の幅」を提供でき、より健全な業界発展を可能にする側面を持つ・・・。

アライアンス[その3]4つのアプローチ類型−1

4類型のそれぞれが分をわきまえながら成長する等というのは、成長軌道が保証されている時代の風景・神話に過ぎない ――― 大競争下での淘汰が差し迫った現実とは大きな隔たりがある。
そこで、生き残り・勝ち抜いていくための新たな道筋を提示しよう。

これからの事業進展を考えるアプローチは、以下の4つ。
X「水平分業型」:成熟化に伴い勝負付けが決まった本業分野の集約・再編
Y「垂直統合型」:更に競争力を高めたい注力事業分野強化のための統合・吸収合併
Z「補完機能型」:リーダー・ニッチャーのアウトソーサーとしての業態変革
W「開拓進化型」:新規領域・有望成長分野への参入を果たす新連合編成

[一言蘊蓄]「四神(しじん)」とは、中国・朝鮮・日本において、天の四方の方角を司ると伝統的に信じられてきた神獣をいう。
【青龍】は、東方を鎮護: 天から恵みの雨を降らせて豊作と健康長寿、家運の隆盛を祈念。龍が天に昇ることから、運気上昇、立身出世、商売・事業・営業の発展・成功を呼ぶ。
口を開けて牙をむく【白虎】は、西方を鎮護: 「虎は一日千里を駆ける」と言われ、すさまじい生命力と旺盛な勢力を象徴。財運を上昇させ、子宝と安産をさずけ、家庭円満、夫婦和合に導く。
今にも飛び立たんとする姿をした【朱雀】は、南方を鎮護: 天上で神仏と住むと言われる瑞鳥で、吉事の到来を予兆し、羽は災厄をはらい、凶を吉に変換させる力がある。太陽の氣を呼び、地位が向上し、末永く家が安定するとされ、さらには大いなる福徳と平安を約束する。
【玄武】は、北方を鎮護: 無病長寿と富を招く亀と、財をもたらし、厄災をはねのける蛇の霊力をあわせ持ち、降りかかる病魔をはらい、人間関係を良くし、息災長寿と子孫繁栄を授ける。

アライアンス[その3]4つのアプローチ類型−2

先ずは、事業の対象領域を「既存」「新規」と2分して捉えることが大切なようだ。

成熟化した既存の本業領域については、業種や業界といったカテゴリー<生産者・供給者論理>で、「覇権企業・リーダーとなる2社を目指すか」「専業・ニッチャーとして他社に模倣・追随されない牙城を築くか」を決断することになろう。フォロワーというのは、極論に過ぎるかもしれないが、「ファブレス」「EMS」「サード・パーティ」等の新たなアウトソーシング業態として再生するしか選択肢はないとも考えられる。

有望と目される新規領域への参入については、<ユーザー・需要家視点>でアプリケーション・サービスのカテゴリーからビジネスを見つめ直し、業種や業態の異なる企業群、ベンチャー等の先端的なコア技術を積極的に取り込んでいくことがKFSとなる。

アライアンス[その4]展望

ユビキタス社会の到来が近い将来に現実になることを思えば、「無線・ネットワーク」「エレクトロニクス」「ロボティクス」「ライフサイエンス」「エコ」「ナノテク」「新エネルギー」「新素材」・・・他 の新技術の応用分野は無尽蔵の開拓余地を残している。この分野はこれまでのようにメーカーが1事業体・1業種でというような完結型は難しく、多くの関与者を巻き込んだ新たなビジネスモデルで臨むことになるだろう。

その際は、“バーチャル・コーポレーション(仮想企業体)”と呼ばれるような「強社連合モデル」を目指し、「社内外と協力し、自社が持つよりも多くの資源を結集」「高度なネットワークを利用して」組織間に技術を共有しコストを分担しながら、「相手の市場に相互に進出する」ことが叶えられなければならない。究極のシナジー・モデルが現出することになるだろう。

近年の活発な地域クラスター活動や産学官連携の動きがその胎動の証だ。MOTブームも蛸壺に閉じ篭らずオープン・プラットホームに導き出さす動きだと理解すれば納得がいく。ただしこれには、「ゼロサム」:足し算・引き算というような低次元ではなく、「プラスサム」:異なる・違うから協業すれば+αに繋がるとの信念、「Win−Win」:既特権益を犠牲にしても、大きな成果を獲得するチャレンジを奨励されるようなビジネス風土に脱皮しないと程遠いだろう。

競争類型による定石

競争戦略では、事業の「競争の場(土俵)」に当たる市場の明確な規定とその状況確認が先ず重要になる。事業に応じた市場の需要状況がどのように変化し、そこにどの程度の投入経営資源を有する競争者がいるかがわかると、その対象市場内の自社事業の相対的投入経営資源の位置が明らかになる。競争の武器は経営資源のみのため、この経営資源の相対的地位が競争戦略の原則を決める基礎になる。例えば、相撲の勝負でも、その体力や技量に応じて型が決まるように、勝つ定石が自ずと決まってくる。

量/質ともに最大の地位を「リーダー」(相撲の横綱格)、量は大だが質がリーダーより低い「チャレンジャー」(三役クラス)、量は小だがそこでの質が高い「ニッチャー」(三賞候補)、良質ともに低い「フォロワー」(下位力士)と命名することができる。
競争の相対的(経営資源)位置が決まると、その地位に応じた競争原則が導き出せる。各地位はその持続的競争優位のために、どんな目標を狙うのが合理的か、その目標達成に向けて、どんな戦略方針、競争対抗ドメイン(優位活動領域)、政策定石に依拠すべきかが、明らかになる。

例えば、リーダーなら、最大の資源保有者ゆえ、市場内の望ましい目標全てをねらい、全方位(標準化)の戦略方針の元に、事業コンセプトあるいは顧客理念をドメインとして設定し、政策定石は周辺需要拡大、改善同質化、非価格対抗を軸に競争するのが適切である。
以下、チャレンジャーは市場シェアを狙って差別化に徹し、ニッチャーは利潤と名声・イメージを求めて集中化し、フォロワーは生存利潤にかけて模倣化を原則とする。

将棋や碁にも定石があるように、競争の世界は、より長期視点で見ると合理的な「セオリー」が存在する。そのセオリーは、知っていれば勝てるという保証はないが、知らねば継続的競争で負けてしまうというものである。しかも、知っているもの同士の競争なら市場に多様な「選択の幅」を提供でき、より健全な業界発展を可能にする側面を持つものである。

見える化

“見える化”=問題を視えるようにすること

◇ 強い企業は、戦略を実行する際に生じる様々な問題や障害を、現場が当事者として解決し、成果を生みだせる
◇ よい見える化は、単に事実を見えるようにするだけではなく、それをきっかけにして、個人の意識や行動を変え、ひいては企業経営の品質も進化させる
◇ 見える化は、目先の問題解決という視野の狭い取組みではなく、経営の本質的な競争力を鍛える仕掛けとして位置付けるべきである
◇ 見えることは、「気づき→思考→対話→行動」という一連の「影響の連鎖」をもたらし、問題解決を促進する
◇ どんな考え方やルールで運営されているのか、そうした内部の状況が把握できていなければ、正しい意思決定は行えない
◇ 「基準(あるべき姿を明示したもの)の見える化」が明らかでなければ、異常を認識できない

『「見える化」――強い企業をつくる「見える」仕組み』遠藤功<東洋経済新報社2005>

「技術」「Technology」

日本人にとって、「技術」という言葉から浮かんでくるイメージは、「わざ」や「すべ」で表されるように、人間の努力と経験の積み重ねから生み出される成果や価値である。
これに対し、英語のTechnologyは語尾がgyであることからもわかるように、学問的な体系づけや理論的な構築の概念を含む言葉である。そして「Science(科学)」と「Engineering(工学)」と「Business(事業)」にまたがる理論的な概念が、Technologyなのである。
Technologyの基礎理論を確立するためにはScienceが必要であり、Technology をBusinessに応用するにはEngineeringが必要になるという関係である。見落とされがちであるが、米国企業や米国人の持つTechnologyの概念には、その一部にBusinessの概念が含まれているのである。

企業のR&D(Research&Development)活動は、一般的に「基礎研究(Research)」と「応用開発(Development)」によって構成されるが、Technologyで言えばScience基礎研究(Research)であり、Engineering応用開発(Development)なのである。そしてこれに事業開発(Business Development)が加わる。

日本企業や日本人は、技術を社会的価値とみなす傾向が強いのに対し、米国企業や米国人はTechnologyを、利益を創造するための手段、あるいは利益を生むための知的資本としてとらえる傾向が強い。
すなわち、英語のTechnologyという言葉は、日本語の技術という言葉に比べて、技術の知的資本としての価値を重視していると考えられる。

出典:『技術経営の挑戦』寺本義也・山本尚利著<ちくま新書2004>

「調査」「Survey/Research」

かつて(バブル期に突入する迄)は、確か『調査』と言えば、“サーベイ”と“リサーチ”を使い分けていたように記憶している。だが、昨今はリサーチばやりで、サーベイを耳にすることは日増しに減っている。
用語を紐解きながら、見過ごされてしまった意味・意義を探ってみよう。

そもそも、調査は「企(計)画する際の起(始)点」となるもの。
調査(明らかにするために調べ)」⇒「研究(深く考え真理を究め)」⇒「開発(新規を考案・実用化)」と連なる基本動作である。
英語に置き換えてみると、Sur-vey:概観(検分・探査)、測量・測定、鑑定 ⇒ Re-search:研究(調査)→Investigation<into>→Study ⇒ De-vel-op-ment:開発(発育・進展)となる。

明確な定義がない通用語なので、あくまでも経験知となるが、あえて両者の相違を示せば、「順を成す・視点の違い・精度の深さにある」と考えられる。

「マーケット・サーベイ」は所謂「企業(活動)の実情・実態調査」the realities;the actual conditions[circumstances];investigate the actual situation of ―― のこと。
事業主体が個々の対象:競合、顧客、流通、(合わせ鏡で自社をも)を丹念に精査することによって、市場状態・関与者活動とその商品・関係する研究開発状況などの情報(諜報レベルまで)を収集(蒐集)し、それを基に意思決定する。

一方、「マーケティング(稀にマーケット)・リサーチ」a trend;a tendencyは、「市場を構成する諸現象の現場・最前線での動向調査」のこと。
顧客及び関与者を知り、顧客ニーズに適合した商品・サービスを提供するために必要な条件を洗い出すことに主眼がある。顧客から企業への情報の流れをつくる極めて重要な活動と位置付けられる。

対照させてみると浮かび上がるのは、サーベイが「6O:標的ターゲット」を、リサーチは「4P:施策ミックス」を扱っていることだ。
また、双方とも多くの場合、思い込み・主観を排除するために外部の専門機関を活用することになる。

昨今の社会情勢は、大競争最中で産業崩壊・淘汰、M&A合従連衡、新たな参入者が続出している。確かに、資金と労力の掛かるサーベイを実施することはそのスピードに馴染まないかもしれないが、自社の牙城を浮き彫りにするためにも、関与者をつぶさに精査して教訓を学ばなければ立ち行かないのは明らかだ。

「危機に瀕した者は藁をも掴む」というが、今そこに危機は迫っている・・・
(外部・専門機関に)丸投げにしないで、自らがマネージ・・・常に点検「定点・動向観測」を怠ってはならない!

「大数の法則」・・・?!!

サンプリング調査や将来の発生確率を過去データから推定することに広く使われるようになった確率論・統計学の極限定理に「大数の法則:経験的確率と理論的確率は一致する」がある。
十分な標本数の集団を調べれば、その集団内での傾向は、その標本が属する母集団の傾向と同じになるというもの。

実際の応用場面では、基本認識を忘れ、大きな誤解を生んでいるようだ。
そもそも「サイの目」で例示されるように、前提・条件・状況が不変であればの定理なのに、拡大解釈してしまっている。

長い間 多数が犇めく競争環境の下にあると、自社は勿論、競合他社も打ち手は大して変わらない。現に各社シェアを比べても変動は少ない。だから、このまま続けていれば良い!
・・・いわゆる慣性モードに支配されてしまう現実が横たわる。
巨視的・微視的に合わせ見る(的確に捉える)には、構造・要素・関係が明らかでなければ像を結ばない。
全体(or 平均値)の傾向を覗っているだけではダメで、何かと対比し、同時に個々の対象についても詳細に調べてみないと、見えてこない・分からない!!

大きな岐路・選択を迫られる局面でも、「ゼロベースで戦略を組み直せ!」の掛け声だけ・・・
調査を蔑に、試行もせずに・・・「大山鳴動して鼠一匹」・・・どうせ理論通りになるのだから・・・と斜に構えてしまう。
いたたまれず(組織の生命維持装置)組織改編と人事異動「手段の目的化」を繰り返す。「事なかれ主義」の風土を根こそぎ取り払わないと、なんら解決にならない。

孫子の兵法で「彼を知り己を知れば、百戦して危うからず」はよく知られているが、極意は「戦わずして勝つこと」にある。
無駄な戦費・戦力の浪費・損失を避ける決断を下すには、「戦況・戦力・戦術の情報戦」において入念な調査・諜報活動を怠らないことである。

歴史は繰り返すというが、新たな動きはすでにある。
いま エクセレント・カンパニー、勝ち組企業に共通して挙げられるのは、「マーケティング部の位置づけ・機能・指揮権の重み」「CMOの存在」だ。

もう一度、内に閉じられたそれではなく、内外に開かれたマーケティングの在り方を問い直そう!

合成の誤謬:典型的な中・長期計画書

アメリカ発の金融危機が世界的なリセッションを惹き起こし、百年に一度の災禍が渦巻いている。
数多の企業でいま、未曾有の難局に立ち向かい将来を切り拓くため、中・長期プラン策定を急いでいる。
ローリングプランと呼ばれるような延長線では描けない不連続の情勢にもかかわらず、事業プランの骨格・体裁は根本的な問題を孕んだまま、依然変わらない。

いわゆる『合成の誤謬』fallacy of composition ――― 複数のものを一つにする際、ミクロの視点では正しいことでも、それが合成されたマクロの世界では、必づしも意図しない結果が生じる ――― が横たわっている。 よいことだからと、皆で一斉にやっていても、結果は必ずしもよいことにはならないのだ。
一見整合しているように見える・・・ので、気づいていないのだろうか??


◆総花主義:やった方がよいから、列挙しておこう?
◆序列:優先順位/配分づけは?
◆矛盾:部門・アイテム間の二律背反は?

・・・といった問題・相克が山積している。

その実 これまで同様、「分業・専業化」で「我関せず(独り善がり)・縮み思考」が染み着いた「部分最適・縮小均衡」の呪縛が解けていない。
「全体最適」の視点から「果断な戦略思考」を廻らし「統合・同期化」を貫かねばならないとは分かっていても・・・できていないのだ。

克服・解決には、ビジネスを取り巻く事象を俯瞰・構造的に捉え、科学=再現性(分類・予測可能性)をもって『見える化を図る』しかない。

◇ 市場:「ビジネスの理解<広がり・深さ・進化度合>」
◇ 自社:「事業の傾向・進展<予測・確度>」
◇ 顧客・競合:「最終需要家起点<発注フェーズを視点に据える>」

が焦点。

1. 市場の捉え方
2. 顧客の理解
3. シェア管理
4. 深耕、開拓・開発
5. (関与)業界
6. 自社の立ち位置
7. ビジネスモデル

の要件定義を抜本的に見直し、再設計することにある。

あなたの会社の運営は・・・・・・・???

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