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MCS[その1]その現実−1

欧米と日本のMCS( Management Control System )相違を模式図化してみると、IT活用に対する風土の違いが際立つ。
列挙したポイントを反芻しながら、「部分最適」⇒「全体最適」へ向けて、日本での刷新方向を改めて問い直そう!

【欧米vs 日本 改革モデルの相違】
◆ 1987年に始まった国家品質賞『マルコムボルドリッジ賞』は、5年の調査・解析期間を経て1,000点満点でメジャー&メカニズムが体系化され、即座にシミュレーションが可能なシステム化が出来上がっているという徹底振りだ。
◆ 米国では、業務設計及びマネジメントへのIT導入システムは、各エレメントが一対一で対応し、一つの数字を動かしただけで全てが連動して修正されるように整然と設計されている。
◆ 1990年代初頭〜中葉にかけてのリエンジニアリング(組織をプロセスとして捉え、IT化により抜本的な業務プロセスを再設計)は効率化で大きな効果を出し先鞭をつけた。その後、SCM/ERP・・・等に連なる。このような状況下ABC/M,TOC等が台頭し効率化加速と「見える(透明性のある)MCS」が模索されていく。
◆ 欧米では、新しい有効な手法・パッケージが現れれば、トップ・ダウンで作り直し(スクラップ&ビルド)、全体最適の統合システムの完成度を上げようと腐心することに何ら抵抗はない。

MCS[その1]その現実−2

◆ 一方、日本の実情は、米国のような“ Simple, Smart, Speed ― 数字は一つでリードタイム短い(日〜週)― ”とはいかない。先ずもって、組織・マネジメントの決定プロセスは「ミドル・アップ&ダウン」と呼ばれるように現場を重視した折衷・調整型だ。
◆ 会社の出自・経緯にもよるが一部の例外(戦後創業ベンチャー・京阪バレー)を除いて、概ね運用しているMCSは経理(アカウンタント)視点からの「オペレーション志向」で、経営管理(ゼネラル・マネジメント)視点で「戦略意思決定志向」という見方は十分になされていない。
◆ 例を挙げれば、相変わらず予実管理の風景は、「当初予算」「見直し」「見通し」と6ヶ月の間に3回もその都度数字を修正している(欧米企業では全く姿を消した)。標準原価計算の煩雑さと合わせて労力と時間をいくら費やしれているのか大問題 ……… コスト削減の亥の一番に挙げるべき命題か。
◆ 大企業のように、事務所・工場、系列子会社・海外拠点と多岐にわたる組織は、自主運営・目標管理が染み付き、MCSは運営も計算もバラバラというところが未だに多い。
◆ また、IT任せのシステム化には、「責任意識を希薄にしてしまう魔力(致命的欠陥)が潜んでいる」「システム化が進み、組織・制度を優先させると、経営責任が曖昧模糊となる」といった認識も払拭されていない(単なるトラウマに見える)。
◆ そもそも事業部(SBU)の定義は、日欧で以下のように相違している。

欧米:「事業部とは資本投下単位」「どの分野にどれだけ投下資本を配分し直すか」「M&A or 売却」
「本社と事業部(経営者と従業員)が、資本運用の委託・受託の経済的な契約意識で形成」
日本:「本社からの投資対象『資本の集まり』というよりも独特の風土で結びついた『ヒトの集まり』」

グローバル化が進展する中、近い将来融合することも無視できない。

MCS[その2]刷新に向けて−1

ビジネス環境変化は、市場構造(競争条件)変化と同時に、収益構造をも変化させる。
企業は、ビジネス自体が多様化・多角化・多地域化、さらには国際化、情報化、ネットワーク化 …… 等々を進め、産業の一次、二次、三次といった従来からの業種分類すら壊しながら、次々に直面する新しい戦略課題に対処し、その解決を迫られる。

だからこそ、事業戦略の見直しが求められる。成功要因(KFS: Key Factor for Success )が変化を遂げる下、それに対処して基本戦略と実行計画を練り直すことになる。
「組織設計」上は、 「職能別」 → 「事業部制」 → 「マトリックス(クロス・ファンクショナル)型」 → 「ネットワーク(ハイパー・テキスト)型」 へ、
「採算・管理会計」面についても、「標準原価計算( Standard Costing )」に代わる「ABC/M( Activity Based Costing / Management :活動基準原価計算/管理)」、「TOC( Theory of Constraints :制約条件の理論)」 … 他が台頭してきた。

MCS[その2]刷新に向けて−2

焦点は、官僚機構のように肥大化し、意思疎通が停滞したマンネリズムの破壊・再生、ドンブリになって見えなくなってしまった収益構造・採算管理にメスを入れ、見える(透明性のある)マネジメントを目指す試み「可視化」である。

事業運営全ての面にまたがる計画・管理・評価のシステム、つまりマネジメント・コントロール・システムの見直し、採算管理&管理会計システムの見直しをすることが不可欠となっている。
「製品・事業単位」×「拠点・事業所」
→⇔←
「需要単位・用途」×「顧客群・個客」×「個客事業単位」
の突合せができていないのが、そもそもの問題なのだ。

CRM( Customer Relationship Management )と言うと、ITツールを使って関係性管理の仕組み・仕掛けを構築する“ システム「手段」 ”を思い浮かべてしまう。これはあまりに本末転倒、忘れてならないのは、顧客と自社、そして関与者で形成されるビジネスを進展させ、Win-Win になるような“お金儲け(利益)、この道筋を的確に読み解く”ことこそが、「目的」なのだから ・・・!

キャッシュフローの重要性

長期的な意思決定には、キャッシュフローで考えていくことが望ましい。
その理由は以下の3点である。
1. 利益はあくまでも「計算上の儲け」である: 利益は、会計のルールに従って会社の業績を測定したものであり、ある一定期間の業績がどうだったかという点では有用な情報と言える。しかし、利益とキャッシュフローの間にはタイムラグがあり、利益は将来得られるキャッシュフローの速報値という見方もできる。したがって黒字であっても売上代金が未回収だったり、在庫・仕掛品が多いと、キャッシュフローの面でマイナスになり、借入金などの負債が支払えなくなると黒字倒産する恐れすらある。
2. 企業の活動はキャッシュをベースで行われている: 事業は最終的に収益と費用の差額で計算される利益を現金(キャッシュ)の形で回収して初めて現実に獲得することができる。それを新たな投資に振り向けることで持続的成長を図る。研究開発・設備投資などの企業活動はキャッシュフローをベースに行われているので、利益とキャッシュの動きをしっかり捉える必要がある。
3. 利益よりもキャッシュフローの方が客観性は高い: 利益は、例えば減価償却方法を定率法、定額法のいずれかによって減価償却すると、結果として変化してしまうように、収益や費用の計算方法、つまり会計方針に影響を受けてしまう。一般に会計方針はいくつかの認められた方法の中から企業が最も良いものを選択することになっている。その選択に当っては企業の判断が入るため、正統な理由がない限り変更してはいけないという継続性の原則があっても、客観性の面では問題がある。

管理会計[その1]

利益管理会計:計画や予算を策定して、目標利益を確保しようとする。
原価管理会計:標準原価管理や原価改善を実施し、目標原価に到達しようとする。
責任会計制度:有機的に組織を細分化し責任センターと呼ばれる会計責任単位を作り、原価目標・収益(利益)目標を割り振り、目標管理を行う。

コスト:専ら発生した原価によって業績が評価される 工場や管理部門
裁 量:経営者の意思決定が原価発生に直接的に影響する 研究開発費
収 益:専ら発生した収益によって業績が評価される 営業部門
利 益:専ら獲得した利益(収益と費用がともに発生する)によって業績が評価される 事業部
投 資:獲得した利益によって業績を評価され、且つ投資決定権限が付与されている カンパニー

管理会計[その2]財務会計と税務会計、管理会計の違い

財務会計
[目的]― 利害関係者への開示 ― 主として外部報告のため(株主・債権者・取引先等) 正確性・網羅性 結果報告
[作成条件]法律(商法、企業会計原則等)に準拠して作成 会計基準に継続性が必要
[作成内容]事業年度単位(1・半年毎) 全社の合計値 セグメント(事業・地域等)別 実績による過去計算
[作成資料]会社全体の決算書

税務会計
[目的]― 所得申告・納税 ― 税金算定のため(所轄税務署) 正確性・網羅性 結果申告
[作成条件]法律(税法、会社法、労働法等)に準拠して作成 税務会計基準に継続性が必要
[作成内容]事業年度単位(1・半年毎) 本社・事業所単位 過去計算及び申告計算
[作成資料]本社・事業所単位の税務申告書

管理会計
[目的]― 意思決定に役立てる ― 経営管理・内部管理のため(経営者・事業部門長・工場長等) 迅速性・重点志向 収益管理・コスト管理 結果報告に加えて日常の判断をサポート
[作成条件]連結及び個別企業毎に 企業環境変化に応じて対応
[作成内容]四半期・月度単位(週報)(日報) 事業単位の個別データ 現状計算と計画による将来計算
[作成資料]事業単位毎の損益計算書 原価計算書・個別分析資料等

管理会計[その3]「標準原価計算( Standard Costing )」-1

標準原価管理の位置付け
標準原価管理とは、達成目標としての原価水準に向けて原価の発生を管理することを言い、その主眼は、与えられた製造条件の下で、一定の品質や規格を保ちながら、原価発生を標準の幅の中に抑えていくことにある。製造条件には、例えば、使用原材料の種類、規格、品質、購入と保管の方法、作業の諸条件と作業の方法、作業者の階層等があり、これらの諸条件について一定の前提を設け、その前提の下で標準原価を設定しなければならない。
反復的な作業であるか、あるいは少なくとも反復的な作業の組み合わせとして予定しうる
生産設備、生産方法、使用材料等の生産構造が一定している
原価あるいは材料消費量や作業時間等の原価要素の数量的要因と、生産量等との間に、測定されうる関数的関係が、能率の基準となる形で見出せる
標準原価の設定のための科学的調査研究の費用が、それによる原価の節約によって、十分に賄われる

このような標準原価は、大量生産及び安定した製造環境の下で、主に能率管理に有効な手段として使われてきた。

管理会計[その3]「標準原価計算( Standard Costing )」-2

標準原価計算の限界
昨今、多くの企業で、標準原価計算を利用する効果が薄れ・疑問視されてきている。大きくは次の3つの理由からである。

1. 製品ライフサイクル短縮化:激しいビジネス環境変化に直面し、ある程度の信頼性の高い標準原価が試行錯誤の末に設定されても、当該製品が製造中止になってしまったり、コスト低減に向け生産拠点・組織・工程が組み替わってしまうことも頻繁に起こり、標準原価そのものの設定が難しくなってきている。
2. 直接労務費(作業能率)管理が主体で発足・運営:「もともと標準原価計算は、直接工の作業を標準化してコストダウンを図る」という直接労務費管理が中心的な目的だった。昨今工場の機械化・自動化によって直接労務費が減少し、一方で標準原価計算を使ったコントロールが難しい間接費や、大きな設備投資による固定費が増大した結果、標準原価計算によって作業能率を改善する余地が少なくなってしまった。
3. 生産志向から顧客志向へのパラダイム・シフト:多くのメーカーが少品種大量生産から多品種少量生産に移行、製品毎の微妙な違いを反映した標準原価の設定が困難になった。

またそれ以外にも、「差異分析に時間がかかる」「合理化効果を織り込むことが難しい」「時系列比較が難しい」「操業度の変化が激しく、標準原価設定が難しい」…… といった限界が指摘されている。

管理会計[その4]「ABC( Activity Based Costing / Management :活動基準原価計算)」-1

ハーバード大学ビジネススクールのR.S.キャプラン教授とクレアモント大学大学院のR.クーパー教授が1980年代に発表した新しい原価計算方法である。具体的には、製品や種々の活動との関係が中々わかりにくい「間接費」を、それぞれの製品や活動にできるだけ正確に割り振ることによって、製品や販売活動などのコストを正確に把握していこうとする考え方である。

80年代後半に、アメリカ企業が業績悪化の中でリストラクチャリングを行うために、正確なコストの計算に基づいて採算分析を行い、製品を選別する手段として使われた。その後90年代から、リエンジニアリングの中で、コストダウンの効果が大きい間接的な活動を浮かび上がらせるための一つの方法としても脚光を浴びるようになった。日本では90年代後半より、「重要なコストダウンのターゲット」を浮き彫りにするために、注目されている。

ビジネスを活動単位毎に詳細に分類し、活動単位のコストを算出する。ビジネス=業務の営みと捉え、その範囲は、個人・組織・企業全体、さらにはサプライ・チェーン全体や業界を跨ったビジネスでも、それらの一部分でもよい。活動を人間の活動に限定する必要はなく、設備やコンピュータが自動的に遂行している一連の業務も活動の集まりと考えてまったく問題ない。

管理会計[その4]「ABC( Activity Based Costing / Management :活動基準原価計算)」-2

活動単位の個別分析を通し、注力すべき活動と、注力せざるべき活動を仕分けすることにより、サービス向上とコスト削減を両立させ、経営資源の最適活用を達成する経営手法

ABM=(ABC+その他の経営情報)+活動分析+改善改革実行

ABCはABMを実施する際に必要となる情報の必要条件だが、十分条件ではない。ABCのみの情報ではABMは不可能である。詳細ABCにより活動が定義され、その単価、時間、回数、コストが明細化されていることは最低条件であるが、それだけでは、その活動の必要性は見えない。
その活動が必要なのか、「今欲しくなくても顧客を変えるために戦略的に必要か」「戦略的ではないが、組織存続のために法的に必要か」「組織独自固有の強み構築のために必要か」を確認する。
例えば、市場、顧客ニーズ、当該企業の戦略シナリオ、キャシュフロー、営業利益等の財務情報、社員スキルやモチベーション、企業文化・風土等に関しては、ABCとは別に整理しておく必要もある。

管理会計[その5]「TOC( Theory of Constraints :制約条件の理論)」-1

アメリカで1984出版された『ザ・ゴール』―企業の究極の目的(ゴール)とは何か―が発火点。その後アメリカ製造業の競争力を復活させたTOC(制約条件の理論)を解説した原典の小説だ。

著者エリヤフ・ゴールドラットはイスラエルの物理学者、1948年生まれ。本書で説明した生産管理手法をTOCと名づけ、その研究や教育を推進する研究所を設立した。その後、TOCを単なる生産管理の理論から、新しい会計方法(スループット会計)や一般的な問題解決の手法(思考プロセス)へと発展させ、アメリカの生産管理やサプライチェーン・マネジメントに大きな影響を与えた。

全米で250万部を超えるベストセラーながら、長い間(17年間)日本で出版されなかった理由については、著者コメントによれば、「日本人は、‘部分最適’の改善にかけては世界で超一級だ。その日本人に『ザ・ゴール』に書いたような“全体最適化”の手法を教えてしまったら、貿易摩擦が再燃して世界経済が大混乱に陥る」とのことだ。

管理会計[その5]「TOC( Theory of Constraints :制約条件の理論)」-2

TOCの主張は一言でいうと、「企業のゴールは、現在および将来にわたってお金を稼ぐこと(make money)」だ。全ての企業がこのゴールの達成に向け日夜活動しているはずなのだが、本当にゴールに結びついた活動になっているのだろうか―――答えは否である。

「わが部はロボットを導入して生産性を2倍にした」「我々の職場では作業者一人当たりの生産量を上げることが最も重要な仕事である」等と、個々の部門や職場は一生懸命努力している。ところが、折角の活動が必ずしも「お金を稼ぐこと」に結びついていない。実際に、企業全体で「売上(スループット)が○○円増加した。在庫が○○円減った。そして業務費用が○○円減少した」というような話は聞かれない。実際は、企業全体としてお金を稼ぐことができたのかどうか、疑わしい業績評価をやっている・・・。

いわば「全体最適化」を志向した経営改善手法がTOCでありシンクロナス・マネジメントである。
* 「顧客や市場の需要とシンクロナイズ(同期)したモノづくり
* 「少ない在庫でサイクルタイムの短いモノづくり
* 「従業員の全ての活動がお金を稼ぐことに向けた評価システムと、全体最適化の考え方を身に付ける

管理会計[その6]「売価還元原価法」

京セラ創業者・稲盛和夫氏の編み出した「アメーバ経営」の根幹を成す考え方で、上場に際し、税務当局に認めさせた独特の原価計算方式である。

アメーバ経営
一つの経営主体のように自らの意思により事業展開できる「小集団独立採算制度」。
社員一人一人が自分のアメーバの目標を十分に把握し、それぞれの持ち場・立場でその目標を達成するために懸命な努力を重ね、その中で自己実現ができる全員参加の経営システム。

売価還元原価法
製造にかかったコストを積上げて原価を求めるのではなく、その製品に当てはまる原価率を予め計算し、それを個々の売値にかけて「売価を原価に還元する」方式のことである。標準原価計算によりすでに支出された原価を積上げて仕掛品や製品の評価をするのではなく、売値に着目して売価還元法に基づき仕掛品や製品原価を評価する。

通常原価計算とされるものは非常に煩雑であり、原価計算の担当部署を特別に必要とするほど労力と時間がかかる。そして実際やってみると、その結果が実態を正確に表し、経営に役立つとは言いがたい。また、自由な競争が行われる市場経済においては、マーケットにおける売値は当然常に激しく変化する。そうであるなら、固定した価格や固定した原価を前提とする経営はありえない。常に発生しうる価格の低落を在庫評価に自動的に織り込まなければならない筈 …… 。

はじめに序論営業マーケティングIMC事業戦略MCS|データ・統計設計ツール行動指針経営論こぼれ話教育・研修


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